DVD Animations -だって…絵が動いてるんだぜ?-



『カイバ』で作画熱再燃?なので『楽しいムーミン一家』

こうやって並べてみると、やっぱ揃えないといけない気はしてくる。が。

そもそも今回の企画は全話収録じゃなくてベスト・セレクトを謳っていることであるし、もしもこの中に好きなエピソードがあったら…って買い方でいいのかなコレは。個人的に(作画が)気になるエピソードが漏れ気味なので、ハセガワサンは全部は買いませんです。

とは言え、良心的なチョイスになっているのは間違いないので、特にムーミンマニアでない方で

「『楽しいムーミン一家』をまたチョロッと観て見たいなぁ」

と言う向きは、この中から適当に買ってみればハズレはないでしょう。タイムマシンとか出てこないですもん。

当時観てた人で、ボンクラでない人なら、そろそろお子様に買い与えたりなんかしてもいいんじゃあないかしら。

(無論、ボンクラどもは、自分のために買うんです。そんで「うひょ、なんだ今の流し目!エロ!」とか言って、作画チェックしまくったりすんです。ミイの走りをペーパーアニメで再現してみたりしてな。最低だ。最低だよお前ら!!)

(人を指差すとき、残りの指は全て自分に向けられていると言う!)



ハセガワサンのお気に入りはオネアミス部分『トップをねらえ2!』



GAINAX20周年記念だったっけ。そんなわけで、同社のアニメ作品へのオマージュがそこかしこに散りばめられたアニメシリーズ『トップをねらえ2!』。

ハセガワサンが一番嬉しかったのは、『王立宇宙軍 オネアミスの翼』へのオマージュで、歯が欠けるところ。考え過ぎだ?関係ない?うるせえ。うるせえったらうるせえ。あと劇場版は観てないので、カットされててもそれは知らん。多分されてないけど。

『〜オネアミスの翼』で…あー、ネタバレになっちゃうのか。兎に角「歯が欠けてる」ってのは、仲直りとか誤解が解消するとか、打ち解けるとか、友達になったとか、そう言う意味で使われるんだ。観たなら分かるだろ!

で『トップをねらえ2!』の最終話で、お子様だった主人公ラルクが、孤独な少女ノノに本心をぶつけまくって、わだかまりが消えたところで。すっ転んだラルクの歯が欠けるんである。勿論これは、しぶとく残っていた最後の乳歯が抜けた、という普遍的な意味ももつだろう。しかしどう考えたって、これは『〜オネアミス』の中でハセガワサンが一番好きな、あのシーンへのオマージュでもあるはずなんだ。はずなんだってば!


ま、そういう思い込みでもなければ、楽しめないですよ。いや思い込みじゃないだろこれは。



それは少年の日の幻影―『アイアン・ジャイアント』と『FLCL』


『アイアン・ジャイアント』は、ご家庭で普通にご覧になってもよろしかろうUS製(カナダだったかも?)アニメ映画。『Mr.インクレディブル』とか『レミーのおいしいレストラン』の監督です。

対する『フリクリ』はと言えば、そもそも全6話に渡っている上に、思春期の少年を日本のアニメの文法で描いているので、ちょっとだけ色っぽい。結局オタク向け。当時のオタクはみんな観てた筈だぜ。

この、似たような題材を扱ってしかし両極端な二作品は、その人物相関における類似点と決定的な違いが分かり易い。以下は、両者を観たことがある方に向けた話で、確認みたいなものです。レビューとしての価値は、他にも増して一層低い。


さて。

『フリクリ』における
・「ナオタ少年⇔ハルコ⇔アマラオ管理官」
の関係は、およそ『アイアン・ジャイアント』における
・「ホーガース少年⇔アイアン・ジャイアント⇔マンズリー捜査官」
の関係にあてはまる。

前者、暴力的でエロティックなジャパニメーションである『フリクリ』の彼らの様子を見ていても、あまり不安や違和感は覚えない。その表現の過激さに反して、描かれている人物たちには一定の安心感が付随している。子供はおそらくちゃんと大人になるだろうし、大人はおそらく有意義な少年時代を送ったであろうことに、さして疑問を感じないのである。本当に可哀相な奴がいないのだ。

しかし、心温まる『アイアン・ジャイアント』の場合はどうか。セックスも暴力も描かれていない(戦闘シーンはある)良心的アニメーションなのだが、何処かおかしい。違和感を感じる。これはおそらく、時代設定が冷戦下のアメリカであり、上記したキーパースンの一人、マンズリー捜査官が政府(FBI)の人間として描かれていることに多少関係する。この男は、当時の「間違った世相」の代表者として始終描かれるのである。本作を覚えていらっしゃる方は思い起こしてもらいたい。マンズリー捜査官、最初から最後までいいとこなかったでしょ。可哀相のまんま、放置されて終わってるでしょ。

さて、対応する二人。『フリクリ』の「アマラオ管理官」と、『アイアン〜』の「マンズリー捜査官」。この二名には演出上同じ役割が担われている。アマラオ管理官が主人公ナオタ少年の「先輩」として描かれているのと同様に、「マンズリー捜査官」も、主人公ホーガース少年の未来像のひとつとして描かれているのである!

しかし安心して頂きたい。この両者には決定的な違いがあるのだ。『フリクリ』のナオタ少年は、少なからずアマラオ管理官と同じ要素を持った大人になるだろう。つまり「少年時代に宇宙人ハルコに出会って翻弄された思い出」を持つ大人になるのだ(とは言え、ナオタ少年は主人公なので、アマラオよりは扱いがよろしいようだ。余談だが、コミック版『フリクリ』では、ナオタにもう一歩進ませている。ラストのオチに当たるので、興味のある向きはアニメ版と比べてみて頂きたい)。

対して、『アイアン〜』のホーガース少年とマンズリー捜査官はどうか?

マンズリーは「アイアン・ジャイアント」に出会わずに少年時代を過ごしたホーガースの姿なのである。もっと普遍的に言うならば、「しかるべき成長譚を持たなかった少年が大人になった姿」がマンズリーを通して描かれているのである。キャラクター・デザインを思い起こしてみよう。『アイアン・ジャイアント』の劇中、主要な登場人物(少ない)の中で、ホーガース少年とマンズリー捜査官のデザインには、共通項が多いのに気が付くはずだ。

この「負の対比」としてデザインされ、作中で徹底的に冷淡に扱われているキャラクタの存在が、「子供向け作品を作ること」に非情にならざるを得ない、アメリカの娯楽の作り方なのではなかろうか。これから「アイアン・ジャイアント」に出会う可能性を秘めた子供たちには素晴らしい物語でも、大人には少々キツイ物語なのだ。

対して日本式アニメ、つまり、ジュブナイルであるのに「大きなお友達」をターゲットに作られたアニメ『フリクリ』では、満遍なくみんな救われて終わっている。大人も子供も、お姉さんも。



これは酷い『ICE ーアイスー』でもどうにかしてやりたい。




こっそりとレビュー追加。

ま、こんなアニメのレビューを書いてるなんて世間に知れたらえらいことですよ。山の中に引き篭もって土弄って暮らしちゃいますよ。誰か山くれ。

で、『ICE ーアイスー』ですが。我らが小林誠が監督・デザインを務めるSFアニメで、しかもOVAときた。うひょー。90年代初頭の夢が再び!と思いきや。90年代初頭の悪夢が再び、と言う感じで吃驚。んで、「ダメな子ほど可愛い」と言う世の格言に倣ってこれを評価してみようと言う試みです。

ハセガワサンはね。最初は何も知らなかったのよ。小林誠がやってる、ってだけ知ってて、んでデザイン稿とか見て、一人で大喜びしてたんだ。テレビとか観ないので、AKB48がどんなモノなのか知らなかったのね。「へー、何かアイドル声優か何かのユニットかしら?」てなもんだったの。まさかそれが、あの秋元康(ドリームキャストの恨みは一生忘れない。こいつに金払って仕事頼んでる連中って、税金対策か何かなんじゃねえのか?)プロデュースによる時代錯誤のスットコ企画だと知ったのは、当の『ICE』を観てから、そのあまりの酷さに度肝を抜かれてWebで調べてからだったのでした。あーあーあ、か。

まあでも、どうやらプロ声優がやってるんじゃないってのはすぐ分かったし、そんなのは日常茶飯事なので気にしません。そう言う種類の粗(CGが馴染んでないとか、キャラクターデザインが独特過ぎるとか…)はね、10分も観てれば慣れるんですよ。『ハウルの動く城』の木村拓哉だって好きですよハセガワサンは。あんだけ第一線でステージやらTVやらこなしてれば、技術はなくともそれなりにキャラクターのある声出せるもんなんですよ。ちょっと故・塩沢兼人に声質似てるしな…。

こと『ICE』に至っては、ほぼ全編、AKB48しか出てないんでしょ?観返す気にならんから知らんけど。女の子しかいない世界設定だし。冒頭とラストにちょっと男が出るんだっけか。あ、年増のお姉さんキャラはプロが当ててた気もする。

でもまー、なんつーか、ここまで酷い演技をあてられると、むしろ清々するくらいだよ。田舎の喫茶店行ったら、店主手製の手捻りのカップで珈琲出された感じ、と言えばお分かりかな?あ、ヤベ、丸山珈琲もそうだったかも。

だがしかし。ソレが例えば丸山珈琲(軽井沢にある超有名な美味しい珈琲豆屋さん)の話ならば、肝心の珈琲が旨いのでそれも愛嬌なんだわ。しかるに『ICE』はどうか。

だって小林誠だぜ。『SAMURAI 7』以来じゃないかしら、動いてる小林メカ観るのって。知らんけど。もうそれだけを期待してたわけよ。ところがどっこい。

おかしい。

鳴り物入りの企画にしちゃあ、ショボ過ぎる。

たま〜にメカが出てくるかと思いきや、殆どまともに動きやしねえ。それ以前に、人物のアニメーションにしてからが安過ぎる。…本当に、90年代に乱発された安OVA(歴史の闇に葬られた種類のソレ)だこれ…。背景とかを小林誠本人がやってるらしいとこがあるのだけれど、それも、全体がそのテイタラクなので、言い訳程度にでも見せるトコが欲しいから無理矢理やらせてんじゃねえの?って有様。

これ、全体の予算って幾ら位なんだろう。仮に真っ当な金額が出ていたとして(アニメの企画それ自体において真っ当な金額が支払われることはない!と言うお定まりの議論はこの際どうでもよろしい。そういう次元の話じゃねえんだこれは!)、おそらくだけれど、秋元康とAKB48へのギャラが大半を占めているのではないか。只でさえまともな制作費が下りてこない現場には、殆ど予算が回らなかったのじゃあないか。TVじゃなくてOVA、それもたった三巻と言う形をとったのは、そう言う理由からリリース自体にかかる金が出せないのが分かってたからなんじゃあないのか。つーかコレ、買ったバカいんのか?

ハセガワサンの名誉のために明言しておきますが、こんなもんレンタルしてメシ食いながら観ただけですよ。

週アスのオススメDVDのコーナーに出てたのを見かけた日にゃ、コンビニで吹き出しそうになったかんね。

ダメな子は何処まで行ってもダメでした、と言う一幕。藤岡建機とかに漫画版描かせるといいよコレ!